今回のテーマは、「初心者のクラブ選び」です。
初心者の方やこれからゴルフを始めようかなと思っている方のためにお送りします。
男性用と女性用の両方を扱っていきます。
最初に結論
手頃なものを・ひと通り・勢いで
これからクラブを手に入れようかと考えている初心者の皆さんへのアドバイスは、「手頃なものを」「ひと通り」「勢いで」揃えてしまう、ということです。
これらを一つずつ見ていく前に、もっと素朴な疑問がいくつかあると思いますので、まずはそちらから見ていきましょう。
クラブセットを買う前に
そもそも買った方がいいの?
最初の疑問はきっとこれですね。
答えはずばり、「ゴルフを趣味にするのなら、今すぐにでもクラブセットを買うべき」だと思います。
クラブを買わないのであれば、借りてプレーするしかないわけですが、これはお勧めできません。主な理由をいくつかご紹介します。
クラブを借りてプレーすることが
お勧めできない理由
- ルール違反になる
ゴルフでは、ラウンド中に他の人からクラブを借りてボールを打つと、罰則が適用されるというルールになっています。 - 借り物でのプレーは難しい
人から借りずとも、クラブを1日レンタルさせてくれるゴルフ場はありますが、その日の朝初めて握る、借り物のクラブでプレーすることの難易度はとても高いです。なぜなら、スイングの感覚も、当たった時の飛距離もわからないのですから。
朝イチで「ハイこれ!」と渡されて即妙なプレーをするには、「謎とき冒険バラエティ〜世界の果てまで行ってQ〜」で突然渡された物を使ってボケていく宮川大輔さんくらいの技術が必要になります。 - 自分のゴルフが向上しない
借り物の、その後二度と使うことのないクラブで回るラウンドでは、その後の自分のゴルフの上達に繋がるものが残りません。自分の使う道具が固定されてこそ、経験や反省や技が積み上がっていくのです。
ゴルフというスポーツの雰囲気を一回味わいたいだけ、楽しいスポーツかどうか確かめたいだけなら、レンタルは合理的な選択肢です。
しかし、その段階がもう済んでいて、「趣味としてゴルフやっていきたいな」という思いのある方は、すぐにでも、クラブセットを揃えることをお勧めします。
忍三郎は、ゴルフというものは、自分の道具でいろいろな難関をクリアしていくからこそ楽しいものだとも思っています。
試打しなくていいの?
次にありそうな疑問はこれですね。
実際にお店で打ってみて、自分に合ってるクラブを買うべきではないのか、という疑問です。
これの答えは、「初心者に限ってはNO」です。
クラブの試打は、「買い替えの時」にやるのであれば意味がありますが、はっきり言って、ゴルフをこれから始める人がやってもあまり意味がありません。だって、きっとまともに打てませんから。
人生初の一人暮らしを始めた大学生が、ホームセンターの包丁売り場で、「真鯛一匹さばいてから決めていいですか?」と言うのと同じようなもんですね。
- まずは自分の道具を持つ
- 練習してある程度球が打てるようになる
- 試打でクラブの違いが理解できるようになる
- より自分に適した道具へと少しずつ入れ替えていく
これが正しいステップかなと思います。
手頃なものを揃える
ここからは、「どんな物を、どうやって買うのか」についてのお話です。
まず、これからゴルフを趣味にしていこうという最初の最初から、高額なクラブを購入する必要はありません。
手頃な値段のクラブでも、きちんと選べば頼もしい相棒になって、90切りくらいまでは問題なく一緒に戦っていけます。
クラブセットは入れ替えていくことが前提
上で少し触れたように、ゴルフクラブはゆくゆく入れ替えていく前提の物です。
クラブの入れ替えを経て、自分に一番合ったクラブセットが出来上がっていきます。
いきなり最初から、完璧なクラブセットを手に入れることは誰にもできません。
初心者は、その後の成長過程でスイングの特徴や得意クラブが変わるかもしれないわけですから。
そうであれば、最初のクラブに大金をかける必要などないのです。
手頃な価格で手に入れる方法はある
「手頃な価格でクラブを手に入れるって簡単に言うけど、どうやって手に入れるんだ」という疑問があると思います。
手頃にクラブを手に入れる方法はいくつかありますが、その中でも、にんゴルがおすすめしたいのは「中古クラブ販売店で買い揃える」というやり方です。
中古クラブ販売店以外にも、メルカリなどのフリマアプリ、初心者用の低価格セットといった他の選択肢もあるにはあるのですが、最もおすすめしたい選択肢は、中古クラブ販売店です。これについては、次回詳しくお話ししますね。
今回のテーマも、前回に引き続き「初心者のクラブ選び」です。 前回は、初心者の方やこれからゴルフを始めようかなと思っている方のためのクラブ選びについて、「手頃なものを」「ひと通り」「勢いで」揃えましょうというお話をさせて[…]
ひと通り揃える
ゴルフクラブは14本まで
ゴルフのラウンドをプレーする時、使用可能なクラブの本数の上限は「14本」です。
必ず14本持たなければいけないわけではありませんが、この枠内で、しっかり好スコアにつながりやすいセットを用意したいところです。
飛距離の空白がなくなるように選ぼう
好スコアにつながりやすいクラブセットの最も基本的な条件は、飛距離の空白を潰せていること、つまり、ドライバーからウェッジ まで、飛距離がなるべく等間隔に刻めていることです。
そのために、にんゴルでは、男性初心者には12本、女性初心者には10本のセットを提案します。
詳しくは次回をご覧いただければと思います。
世の中では、初心者のクラブセットは「とりあえず5本だけでいい」とか「7本だけでいい」とかいうアドバイスもありますね。例えば次のような組み合わせです。
5本セットの例
●ドライバー
●5番ユーティリティ
●7番アイアン
●アプローチウェッジ
●パター
7本セットの例
●ドライバー
●5番ユーティリティ
●7番アイアン
●9番アイアン
●アプローチウェッジ
●サンドウェッジ
●パター
忍三郎は、自分の意思で、何か意図を持ってこれを行う人に対してとやかく言うつもりは一切ありません。
しかし、単に「人から『5本でいい』と言われたから」という理由でクラブの本数を制限するのはもったいないと思います。
その理由は二つです。
少ない本数のクラブセットを
お勧めしない理由
- 歯抜けのセットでは100切りすら難しい
残り距離に応じて番手を正しく選ぶことはスコアの改善や安定のために不可欠です。上にも書いたとおり、必ず14本持つ必要はありませんが、スコアメイクに役立つ本数はあった方が良いに決まっています。 - 後でフルセットを揃えるのが大変
先に7番・9番アイアンだけ買った場合、その後フルセットを揃えようと思った時に、「そのモデルの7番と9番以外の全てのアイアン」を買うのは大変です。割高になったり、中古だとそもそもそんな組み合わせが手に入らない可能性すらあります。そうすると、最初のクラブを手放して丸ごと買い直すということになり、お金の使い方の効率が悪くなってしまいます。
また、これは完全に忍三郎の個人的な意見ですが、初心者に対して「とりあえずクラブ5本買おう」というのは、「どうせキミはクラブを使いこなせないし、良いスコアも出せないから、とりあえず5本持っていきなさい。それで勉強してきなさい。」と言っているように感じてしまいます。
当然ながら忍三郎も最初は初心者だったので、ラウンドに向かう初心者の皆さんの気持ちは分かるつもりです。
口には出されないかもしれませんが、たとえ人生二回目や三回目のラウンドであっても「100切りたい」という気持ちが心の中にあるのではないでしょうか。
少なくとも忍三郎は、ゴルフを始めた人生最初のラウンドから、100切りやその先の90切りを真剣に目指していました。(結果はてんでダメでしたが・・・)
なので、にんゴルはそういう方をがっかりさせないようなご提案をしたいと思っています。
初心者だからと変に遠慮したり、卑屈になる必要は全くありません。
あまりお金はかけないようにしつつも、良いスコアの可能性が上がるセットをビシッと揃えましょう。
勢いで揃える
さて、ここまでは、最初から完璧なセットは不可能なので、先々の入れ替えを前提に、手頃な価格のクラブを買いましょう、それから、飛距離の空白がなくなるような組み合わせをしっかり揃えましょう、というお話でした。
最後に必要なのは勢いです。
ゴルフクラブは安い買い物ではありません。
たとえ中古クラブでも、まとめて買えば何万円という出費になります。少なくとも忍三郎にとっては、この決断は簡単ではありませんでした。
だから、やるなら買う、やらないなら買わない、とハッキリ決心することが大切だと思います。
「クラブを買おうかな」と思っている初心者の皆さんには、自分自身に一度問いかけてみることをお勧めします。自分は、ゴルフを趣味にしてこれからしばらく楽しんでいくつもりなのか、それとも、まだそこまでの考えはないのか。
忍三郎は、「ここで迷いがある方はクラブを買うべきでない」と考えます。慌てる必要は全くないからです。
最初の方に書いた「ゴルフ場でのレンタル」などの方法で、ゴルフが本当に自分にとって楽しいスポーツか、ゆっくり見極めていけばいいのです。
一方、ゴルフを趣味にするのは決まってるよ、という方。あとは勢いです。
自分のクラブセットを持つことで、スコアアップのスタートラインに立つわけですが、それより何より、自分だけのクラブセットを担いで出かけるゴルフは、きっと、これまでよりもっと楽しく感じることができると思います。
まとめ
- 初心者のクラブ選びでは、「手頃なものを」「ひと通り」「勢いで」揃えよう。
次回では、にんゴルお勧めの、手頃で実用的なクラブの選び方をご紹介します。
新しくゴルフを始める友人に勧めるつもりで「例えば忍三郎ならこういう感じで買う」という例も、予算別にいくつかご紹介したいと思います。