今回は、90切りパッケージの集大成、総まとめと言ってもいい回です。
これまで、90切りパッケージの中でご紹介してきた情報を、「自分専用の90切りレシピ」となるゴルフメモに落とし込みましょう。
もちろん、具体的な中身もご紹介していきます。
最初に結論
自分のゴルフのエッセンスを詰め込んだメモを作ろう
自分のスイングの方法から番手ごとの飛距離、ラウンドの基本的な攻め方など、あらゆる情報を簡潔にまとめた自分だけの「ゴルフメモ」を作りましょう。
自分専用ゴルフメモに書き留めておきたい情報は、次のとおりです。
もちろん、自分がより使いやすく感じられるように、項目を足したり削ったりするのも全然アリです。
ゴルフメモに書き留めること
- ショットの打ち方のコツ
- ショット時の自分専用ルーティーン
- 各番手の飛距離
- 100ヤードより近い距離の打ち方
- パターの構え方・狙い方・打ち方
- ラウンド全体の目標と戦略
- 各ホールの攻め方
- 自分に必要な練習
なぜ「ゴルフメモ」を作るべきなのか、作るとどんな良いことがあるのか、そして「ゴルフメモ」にはどんなことを書けばよいのか、順番に見ていきましょう。
例として、忍三郎が90を切るまで使っていたゴルフメモも載せてあります。
「なんとなく」プレーしている部分がスコアを崩す
「ゴルフメモ」をなぜ作るべきかと言えば、何の作戦も意図も工夫もなく「なんとなく」で適当にプレーする時間を限りなくゼロに近づけるためです。
例えば、にんゴルが90切りのための攻防のラインに設定している「ボギーオン・2パット」でパー4のホールを攻略することを考える場合、ティーショット、セカンドショット、アプローチ、ファーストパット、そしてセカンドパット、全てのショットに意味があり、注意すべきところがある、というのは、こちらの回で扱ったとおりです。
今回のテーマは「コースマネジメント」です。 90切りに向けて、どういう意識で各ホールを攻略していけばいいのか、例とともに見ていきます。 最初に結論 「今の1打」ではなく「次の1打」を考える 90切りを達成するためのコース[…]
ところが、初心者・初級者の方の多くは、あまり考えずに「なんとなく」プレーしてしまいがちです。
まずティーショット、自分がこのホールをどう攻めるのか、今から打つクラブが何ヤード飛ぶのかといった考えもなく、「なんとなくアッチの方向に」と力いっぱい打ちます。
当然、セカンドショットは出たとこ勝負になってしまいますので、深いラフや斜面、大きな木など、ちょっとしたデータや思考さえあれば避けられたはずのトラブルに遭遇する確率が高まります。
セカンドショットもこんな感じで「なんとなく」ショットを繰り返すわけなので、数多くのホールをプレーしていく中で、明確な意図を持ってショットした場合と比べて「無駄」や「無謀」に終わるショットがどんどん増え、その数だけスコアもどんどん膨らんでいきます。
ここでその人がもし、「ティーショットから最後のパットまでのそれぞれでどんな結果を得たいか」という明確なビジョンと、自分のショットの打ち方と飛距離を記したメモを持っていて、それを普段から読み込み、ラウンドの日も朝からしっかり読み返していたとしたらどうでしょうか。
そのメモを頼りに、1打1打、自分が「高い確率で成功させられる」と知っているプレーの中から、その場で最も価値の高いショットを選択し続けられるとしたらどうでしょうか。
同じプレイヤーでも、「なんとなく」プレーする場合と比べて、きっと天と地ほどのスコアの差が出ることでしょう。
「今の自分のゴルフの実力で出し得る最高の結果」をしっかり出すために、「ゴルフメモ」が役に立つのです。
メモが書けないところ=「なんとなく」済ませているところ
こうやって、「自分の現時点のゴルフが、いったいどう形作られているのか」を自分自身で知ることはとても大事です。
大切なコツを忘れないためにも役立つ
練習の中で、「この打ち方が自分に合ってるな」とか「この位置にボールを置くと上手くいく確率が高いな」と気づいたこと、そういうコツを忘れないようにするために記録するという点も、ゴルフメモの大切な役割です。
ちなみに、頭がコツを忘れないためにはゴルフメモが役立ちますが、身体がコツを忘れないようにするためには、家での練習が大切です。
にんゴルおすすめの家での練習方法はこちらです。
今回は、家でゴルフの練習をする上でのポイントと、それに役立つ道具について見ていきます。 最初に結論 必要な道具はたったの2つ。イチ押しはダイヤゴルフ! まず結論から行きます。 自宅練習用の道具としてにんゴルが推奨するのは[…]
「ゴルフメモ」の書き方
ゴルフメモのテンプレ:忍三郎の例
実際のメモの中身はどんな感じになるかを見ていきましょう。
忍三郎が90切りを達成した時に使っていたゴルフメモの内容は次のようなものです。メモの元になっている考え方を説明しているページのリンクも付けています。
※神経質になり過ぎない!
・足を肩幅くらいに開く
・背筋を張りつつ少し前傾する
・ふらつかないようにドッシリと立つ
・肩から手をだらんと垂らした位置でクラブを握る
・7Iまでは身体の中心線に隣接。
・6I、5I、UTではボールは1個分左。
・1Wではボール3つ分左。ティー高さは34mm。
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・9フィンガーのベースボールグリップ
今回から何度かに分けて、「ショット編」をお届けします。今回のテーマは「グリップ」です。 最初に結論 おすすめはベースボールグリップ 90切りを目指す初心者・初級者の方には、「ベースボールグリップ」をおすすめします。 […]
※番手に関係なく同じ打ち方
①【重要】グリップは両手とも「しっかり」握って、左手とクラブの角度を固定するイメージ。
② スイングは2つの動きの組み合わせ
・おへその正面にクラブを固定して上体の捻りで打つ動き(背骨を軸に回す。背骨の前傾姿勢を崩さない、フォローで反らないように注意)
・左腕をネジのように旋回させて打つ動き(少しだけでいい)
③腕を振り上げるイメージは不要。手先を自分で持ち上げない。腕は上体の捻りに付いてくるだけ。
④マン振り禁止!常に6割の力で打つ。
今回のテーマは「スイングのやり方」です。 初心者の方でも簡単にできて、100切りや90切りのレベルまで十分に通用するスイング方法をご紹介します。 最初に結論 スイングはできる限り「単純」なものにする にんゴルでは[…]
今回のテーマは、「ショットの強さ」です。 「ショットの強さ」は、「スイングの方法」と同じくらい大切で、スコアに直結する要素です。 最初に結論 常に6割の力加減 グリーン周りのアプローチやパター以外のショットは全て[…]
②「ターゲットまでの距離」を確認する
③ライ・高低差・風を考慮
④「打つ距離」を決める、その距離が打てるクラブを選ぶ
⑤素振り(1回だけ!)
⑥エイミング
~~決断のラインを超える~~
⑦アドレスしてさっさと打つ
今回のテーマは「ショットのルーティン」です。 初心者・初級者の頃は、ゴルフ場の広いフィールドに立った途端、頭が真っ白になって何をしていいか分からなくなる…なんてことがあると思います。 そんな方々は、今回ご紹介する[…]
4番ユーティリティー:190 ヤード
6番ユーティリティー:170 ヤード
5番アイアン:160 ヤード
6番アイアン:150 ヤード
7番アイアン:140 ヤード
8番アイアン:130 ヤード
9番アイアン:120ヤード
ピッチングウェッジ:110ヤード
アプローチウェッジ:100ヤード
サンドウェッジ:80ヤード
今回のテーマは「自分の飛距離を固めるための練習」です。 自分の飛距離の把握は、ゴルフスコアをまとめるための土台になります。 最初に結論 自分の飛距離を定着させる練習 90切りのために不可欠な練習テーマとして、「番[…]
80ヤード:Sウェッジの普通のショット
70ヤード:Sウェッジの少し短くグリップ
60ヤード:Sウェッジの更に短くグリップ
50ヤード:Sウェッジ体幹だけで打つ
40ヤード:Aウェッジ・フェース開き打ち(頭)
30ヤード:Aウェッジ・フェース開き打ち(肩)
20ヤード:Aウェッジ・フェース開き打ち(腰)
10ヤード:Aウェッジ・フェース開き打ち(膝)
※「頭」とか「肩」とか書いているのは、バックスイングでクラブヘッドを持ってくる高さです。
今回のテーマは「グリーン周りからのアプローチ」です。 グリーン周りのアプローチは、ゴルフをしていて特に楽しい瞬間の一つですね。 ただ、アプローチは、楽しいと同時に難しいショットでもあります。 今回は、そんな[…]
●パターの狙い方・構え方・打ち方
・空想のボールから手元のボールを目で追う。その延長上、ボール1個分離れた点にパターを置く。
・パター位置をベースに、足を閉じて立ち、目線はほぼボールの真上。
・グリップはインターロック。
・肘が身体に付くように脇を締める。肩からクラブまでは固定して一体化。
・パター打球面は体の中心線に。ボールはその左側に隣接。
・狙いを決めたらカップは見ない。
・決めに行くパットは「歩測距離+1歩」分で打つ。ショート厳禁。
・7歩以内はプロライン、12歩以上はアマライン。その中間は読んだ通りのライン。
・基本の振り幅(テイクバック)は、靴1つ分、2つ分、3つ分、くるぶしの高さ、すねの高さ。
・ロングパットは、AWで中点までキャリーさせるイメージ。
今回のテーマは、「パッティング」です。 わずか数センチのズレでカップを逃しただけでも+1打。パターの出来はスコアに直結します。 ゴルフ場や天候の違いに左右されず、いろんな状況下で通用するパターの打ち方についてご紹[…]
・リスクを取らない。守りどころはきっちり安全策で。
・その中でチャンスが巡ってきたら攻める(パーを狙う)。
今回のテーマは「ラウンド全体の戦略」です。 90切り達成のために、実際にラウンドをプレーする時、何を狙い、何を工夫し、何に気を付ければいいのか、その考え方の部分に注目していきます。 最初に結論 「ボギーオン・2パッ[…]
2打目:残り距離9番アイアン以下、ライ良し、グリーン周囲にリスク無しなら2オン狙う。そうでない場合は守り。次打のアプローチが打ちやすい安全な場所にレイアップ。
3打目:寄せることに拘らない。大切なことは「乗せ損なわない」こと。
4打目:距離感が一番大切。外れても次が決めやすいように。
5打目:ここを決めれば90切りの戦いは五分。希望を持って次のホールへ進める。
今回のテーマは「コースマネジメント」です。 90切りに向けて、どういう意識で各ホールを攻略していけばいいのか、例とともに見ていきます。 最初に結論 「今の1打」ではなく「次の1打」を考える 90切りを達成するためのコース[…]
今回のテーマは「自分の飛距離を固めるための練習」です。 自分の飛距離の把握は、ゴルフスコアをまとめるための土台になります。 最初に結論 自分の飛距離を定着させる練習 90切りのために不可欠な練習テーマとして、「番[…]
今回のテーマは「アプローチとパターの集中練習」です。 スコアアップと安定に欠かせないのが、この2つの技術です。 最初に結論 アプローチとパターを鍛える! 今回の結論はいつも以上にシンプル、タイトルの文字通りです。[…]
今回のテーマは「実戦のラウンドを想定したシミュレーション」を行う練習です。 最初に結論 ラウンド本番をプレーしているつもりで練習する ゴルフスコア90切りのために役立つ重要な練習方法の一つは、練習場を本物のコースに見立[…]
ゴルフメモが「今なにをすべきか」を教えてくれる
自分のゴルフのひとつひとつのプレーについて、その「目的」と「やり方」を記録しておくことで、練習の時にもラウンドの時にも、「今、自分が何をすべきか」が常に明確になります。
練習の時は、その日に自分のゴルフのどの部分を向上させたいのかを意識しやすくなるので、何も意識せず「なんとなく」ボールを打ってしまうという闇雲な練習に陥らずに済みます。
ラウンドの時には、各ホールの1打目から最後のパッティングまで、自分のゴルフのスタイルや、どこで攻めどこで守るかをしっかり把握した上でプレーできます。
これによって、「なんとなく」プレーしてしまうことによるスコアの損失をゼロに近づけていくことができます。
何度も読み返そう
ゴルフメモを作ったからと言って、ラウンド本番でショットの度に毎回メモを取り出して確認するわけにはいきませんね。ラウンド中にそんな時間はありません。
そこで、普段の生活の中のちょっとした空き時間でメモを何度も読み返して、その内容を自分の頭の中に入れてしまいましょう。
メモの作成・保存の形式としては、紙ではなくスマホのメモ用アプリを使うのがおすすめです。
いつでもサッと取り出して確認したり、記入したりできますからね。
皆さんも、ぜひ一度自分のゴルフをメモの形に書き起こしてみて、自分のゴルフがどんな姿をしているか、客観的に見つめてみることをおすすめします。
そうすることで、自分のどこに「より大きな伸びしろ」が眠っているのかが見えてきて、必ずスコアアップにつながると思います。
まとめ
- スイングの方法と注意点、番手別の飛距離、ラウンドの基本戦略などを書き込んだ、自分専用のゴルフメモを作り、何度も見返して自分のゴルフから「なんとなく」を消し去ろう。