今回のテーマは「アドレス」と「ボールの位置」です。
初心者・初級者の方でも簡単にできるようなシンプルなやり方をご紹介します。
アドレス
最初に結論!アドレスは「だいたい」で良い
ではさっそく、まずはアドレスから行きましょう。
今回もシンプルに結論からお伝えします。一言でいえば、アドレスのことは「だいたい」で良いです。
意識することといえば以下くらいで、特別なことは何も必要はありません。
- 足を肩幅くらいに開く
- 背筋を張りつつ少し前傾する
- ふらつかないようにドッシリと立つ
- 肩から手をだらんと垂らした位置でクラブを握る
忍三郎はまじめにやっています。これからご説明させていただきます。
初心者・初級者がアドレスにこだわり過ぎるべきでない理由
まず、初心者や初級者がアドレスにこだわり過ぎるべきでない理由を挙げておきます。
理由1:キリがない
アドレスについて何か一つ、細かいことを決め始めると、全て細かく設定する必要が出てきます。キリがありません。
足を開く幅について、自分なりの厳密な決まりを作ったとしましょう。そうすると次は、つま先を開く角度について厳密に決めたくなります。そうなると、前傾具合に重心位置…と、結局は何から何まで細かく決めたくなるはずです。
それは、ゴルフというスポーツを自分で勝手に難しくしているに他なりません。
理由2:すぐ調子が崩れる
緻密なアドレスを構築すると、緻密であるが故に、足場やライに自分の体調など、何かがほんの少しズレただけですぐに調子が崩れてしまいます。
理由3:そんな時間はない
本番のラウンドでは、ショットのたびに「えーと足幅、つま先…あと前傾…それから…」とやっている時間はありません。結局本番では、パッと構えないといけません。
複雑なアドレスを考案した場合、それこそ毎日練習場に通うなど、よほどの鍛錬を積んで身体にしみ込ませでもしない限り、ラウンドでその構え方ができる可能性はとても低いのです。
目指すべきは「悪くないショットを簡単に打つ」こと
にんゴルが対象とする、90切り達成を目指すゴルファーにとって大切なことは、ロボットのような正確さでショットを放つことではありません。そんなことはプロでも難しいです。
「90切りを目指すなら、まあまあの飛距離でそれなりに方向のまとまった球が簡単に打てればいい」というのが、忍三郎が自分の経験から確信していることなんです。
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だから、ショットを簡単なものにするために、アドレスは「なんとなくこんな感じ」で済むのであれば、それで良いのです。
私たちのレベルは「だいたい」で十分!
たった数ヤードのショット精度の差で明暗が分かれるような、厳しい世界を生きるプロや上級者は、アドレスをすごく大切にしていて、それこそスタンス、肩の向き、前傾具合などをひとつひとつ精密に研究し、バッキバキのスイングを作り上げます。
その一方で、私たちは、前半9Hやった後のランチでとんかつ定食を食べ、後半9Hで動きが鈍くなっちゃったりするような、バッキバキの素人なんです。そんな人たちがアドレスに細かくこだわってもあんまり意味ないんです。
更に言えば、仮に一生懸命努力して、プロも唸るようなアドレスを身に着けたとしても、私たちの打球はどうせ多少は前後左右にズレます。スイングが素人なんですから。
アドレスについては、先に挙げた4つくらいのことを意識して、いつも同じような感覚を持ってサッと構えられるように練習しておけば十分です。
アドレスにこだわらないというのは、スコアに直結するような、もっと大事な他のことへ集中するための一つの工夫だと思いましょう。
ボールの位置
最初に結論!ボールの位置は自分に都合よく決める
今回の二つ目のテーマは、ボールの位置です。
こちらもシンプルに申し上げると、にんゴルの推奨は「ボールの位置は自分の都合の良いように決めて下さい」です。
忍三郎は本当にまじめにやっています。もう少しお付き合いください。
みんな違って、みんなイイ
もともと、スイングというのは人によって違いますね。当たり前のことです。
2人のゴルファーが、同じプロから同じレッスンを受けたとしても、その人達が全く同じスイングになることなどあり得ないわけです。
それなのに、「フェアウェイウッドで打つ時はボールX個分左にボールを置く」などと、他人から勝手に決めつけられて、自分のスイングをそれに合わせて窮屈なものに変えていくのって、本末転倒だと思いませんか?
ましてや、あなたのスイングを見たこともない人にそれを決めさせるなど、見ず知らずの通行人に「私の身体を縄で縛って下さい」と言っているようなもので、マゾヒストの所業です。
現代は多様性の時代なので、あなたが「知らない人にボールの位置を決められることに喜びを感じる」とおっしゃるのであれば、忍三郎としてはそれを尊重したい考えですが、本来ゴルフというスポーツでは、ボールのポジションは自由に選んでいいわけですから、せっかくなら自分にとって一番都合の良い所に配置するのが良いんじゃないかなと思います。
改めてまとめておくと、にんゴルでは「自分が自分なりのフォームで気持ちよくスイングした時に、打球が一番うまく飛んでいくようなボールの位置を見つけて、そこがあなたのボールの置き場所だということにしてしまう」ことをおすすめします。
自分にとって最適なボール位置の探し方
「自分で決めるといっても、具体的にはどうするんだ」という疑問があると思います。
忍三郎が、自分に合ったボールの置き所を決めるために練習場で実際に辿った手順をご紹介すると、こんな感じです。(※忍三郎は右利きです。)
自分に合ったボール位置を
決める手順
- おへその正面(身体の中心を通る線上)に、クラブフェースの先端が来るように構え、そこにボールを隣接させます。これを基本の配置とします。
- 基本の配置から、自分の振りやすいスイングで10球ほど打ってみて、ボールが飛んで行きがちな方向を観察します。
- 長いクラブだと、ボールが右に飛んでいく傾向が出てくるので、ボール一個分、二個分・・・と位置を左にずらしながら10球ずつくらい打ってみて、「ボールがまっすぐ飛んで行きがちなボール位置」を見つけ、それを自分に最適なボール位置として記録します。
トップしたり、左に引っ掛かる打球が増えた時は、ボールを離し過ぎの可能性が高いです。基本の配置でも左に飛ぶ時はスイング自体を見直す必要があると思われます。 - 番手ごとに上の①から③の手順で調べ、記録していきます。
- 以上のことを、後日またやってみて、前回と違うところがあったら念入りに調べ直します。
いかがでしょうか?
上の手順で意外と大事なのが⑤です。その日のたまたまの調子で自分の中のルールを決めつけてしまわないように、日を改めて何回か自分の打球を調べ、自分自身の本当の傾向を掴むことがポイントです。
ちなみに、忍三郎のスイングの場合は、以下のような配置になりました。
忍三郎のボール位置の例
- ウェッジ~7I: 基本の配置
- 6I~3W: ボール1個分左
- 1W: ボール3個分左
こだわるところはこだわろう
練習場での時間は貴重ですよね。私たちのような普通の社会人にとっては尚更です。
だからこそ、忍三郎は、スコアに直結する大事な情報やノウハウを得るためにこそ、その貴重な時間を割くべきと考えています。
ここまでに見てきたとおり、「ボールの位置」は、自分で自由に選ぶことができ、自分がただ気持ちよくスイングしただけでボールがまっすぐ飛んでくれる可能性を秘めています。
狙った方向にボールを飛ばせるかどうかという点はスコアに直結しますから、「ボールの位置」というのは、私たちがこだわる甲斐のあるポイントだと思います。
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まとめ
- アドレスは、あまり細かく決めごとを作り過ぎないように注意。
- ボールの位置は、番手ごとに自分に一番都合の良い所を調べる。