今回のテーマは、ゴルフ界でよく見聞きする、「初心者ゴルファーはティーショットでドライバーを使わない方がいいのか」という問いについて、にんゴルなりの回答をご紹介したいと思います。
最初に結論
初心者もドライバーは使うべき
初心者はドライバーを使った方がいいのか、使わない方がいいのか。
忍三郎の結論としては、初心者の方もドライバーは使った方がいいです。
以下で、その理由を詳しくお話ししていきます。
理由①:ティーショットは距離を稼ぐチャンスだから
ドライバーを使った方がいい理由の一つ目、それは、ティーショットが距離を稼ぐチャンスであり、ドライバーが一番簡単に距離を稼げるクラブだからです。
ティーアップして打てる一打目は、芝や地面の傾斜による干渉を受けずにボールをクリーンに捉えやすいので、「着実にボールを前進させる貴重な機会」です。
そして、最も簡単に飛距離を出せるクラブがドライバーなわけですから、ティーショットはこれを使う絶好の機会でもあります。
確かに、他の回でも触れているとおり、大きな飛距離を出さなくても100切り・90切りのチャンスは十分あります。
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しかし、ボールが暴れ回らない範囲で、ある程度の飛距離が出せる方が望ましいというのもまた事実です。
ドライバーが上手に打てるのに、敢えて使わない人なんて居ませんよね。
距離は、稼げるなら稼ぐに越したことはありません。
だからこそ、ドライバーは、使えるものなら使うに越したことはないのです。
理由②:OBを避けつつドライバーを打つ方法はあるから
ドライバーを使った方がいい理由の二つ目は、おそらく多くの方が実行可能で、OBなどの極端なミスを避けつつドライバーを使える方法があるからです。
そっと打つだけ
そこそこ方向が安定して、そこそこの飛距離でドライバーが打てるようになる方法、それは「そっと打つ」ことです。
ドライバーがうまく打てなくて悩んでいる方は、ぜひ一度「そっと打つ」ことを試していただきたいと思います。
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ドライバーの代わりに3Wを握るのではなく、「3Wかそれ以下の飛距離しか出なくてもいい」という気持ちで、力をセーブしてドライバーで打つのです。
このやり方の方が、1Wの代わりに3Wを握ってフルショットを打つよりも、よほど簡単に3Wの飛距離を打てると思います。
そして、力を抜いてスイングしてみると「フルパワーの6割くらいの力加減で打つショットでも、案外、全力ショットの8~9割くらいの飛距離が出てくれるものなんだな」ということに気が付くと思います。
ドライバーが上手くいかない根本的な原因が「マン振り」の人の多くは、スイングの力加減を抑えるだけで、ボールの曲がり具合もある程度に収まり、「フェアウェイを逃すことは多いけど、OBまでは行かない」くらいのショットは普通に打てるようになると思います。
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「ドライバーを打たない方がいい?」となるパターン
忍三郎が、「そっと打つ」ことが多くの初心者の方の問題解決に役立つと思っている理由はシンプルで、忍三郎がこれまでに出会ってきた初心者の多くが、ガッチガチに力を込めてスイングしていたからです。
「自分はドライバーを打たない方がいいのかな」と思っている初心者の方は、是非一度、そう思うに至った理由を振り返ってみて下さい。
きっと、その理由として多いのは、「ゴルフ場でOB連発してしまった」とか「練習場で何回打っても物凄いスライスが出てボールがサイドネットに突き刺さる」とか、そんなところだと思います。
狙ったのと全然違う、あさっての方向にボールが行ってしまうわけですね。
練習場では滅多に無いのに、ラウンドでは「テンプラ」や「チョロ」、もしくは「空振り」をやってしまうという方も居られるかもしれません。
では、なぜそんなことになってしまうのでしょうか。そこにはもっと根本的な原因があるはずです。
ほとんどのケースにおいて、その根本的な原因は、力みまくったスイング、いわゆる「マン振り」をしてしまっていることだと思われます。
ちなみに、忍三郎はこれまで、目を血走らせて森や池へとボールを打ち込むゴルファーを(自分自身を含めて)数えきれないほど目にしてきましたが、ゆったりと楽なスイングでOBを繰り返すゴルファーは見たことがありません。
1Wで失敗するなら3Wでも失敗する
ドライバーショットがOBになるケースの多くでは、スイングを制御できない強さでクラブを振ってしまっています。
そんな人が、「ドライバーだとOBが出る」という理由で3番ウッドを握ったらどうなるでしょうか。
きっと、「短いクラブを握っているから、強く打って少しでも距離の損を減らしたい」などと考え、さらに身体に力が入ることでしょう。
そうして打つショットの結果は、だいだい想像がつきますね。
どの番手であれ、「力いっぱいのフルショットをやる時にド派手なミスが出やすい」ということは、皆さん自身の経験からも納得いただけるのではないでしょうか。
つまり、ドライバーが毎回OBになってしまう人にとって、「ドライバーを使わない」というのは問題の解決につながらない可能性があるわけです。
- 力んで力んで、力いっぱいのショットを打つからOBになる。
- そういう人は別のクラブに持ち替えても結局同じ問題にぶつかる。
だから、クラブではなく打ち方を見直して、ボールがあまり暴れまわらないようにドライバーを打ってみましょう、というのが、にんゴルからのご提案です。
「絶対」は無い
ここまで、初心者の方もドライバーを打った方がいいという話をしてきましたが、誰もが例外なくそうすべきかと言えば、そうではないと思います。
その理由は、ゴルフのコース戦略の立て方は、各ゴルファーが自分の得意・不得意に応じて自由に決めるべきだからです。
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例えば、ゴルファーの中には、「ドライバーは要らないから、ウェッジの本数を増やしてアプローチをもっと簡単にしたい」という方がいても何ら不思議はありません。
忍三郎は、「ドライバーを軽く打つ」という方法が、多くの方の問題を解決してくれるだろうと信じてはいますが、その一方で、ドライバーを使わない形で自分のゴルフやコース戦略を作り上げたいという考えの方に、無理やりドライバーを握ることをおすすめするつもりは全くありません。
現に、忍三郎はこれまで、ドライバー抜きのクラブセッティングの方とラウンドでご一緒したことは何度もありますし、そのような方々が素晴らしいスコアを残される例もたくさん見たことがあります。
なので、ドライバーでのティーショットがうまくいかなくて悩んでいる方は、「そっと打つ」ことで状況が改善できるかどうか一度試してみて、もしも自分に合っているようであればそれを続けていく、という考え方をしていただければ良いのではないかなと思います。
寄り道:プロもドライバー抜きでプレーする?
たまに、プロゴルファーが作戦としてバッグからドライバーを抜いてプレーするという例を目にすることがありますが、それは当然、「1WだとOBを出してしまうから」などという初歩的な理由ではありません。
その大会で使用するコースのフェアウェイが狭いとか、ラフのコンディションが非常に厳しいとか、コースの特徴を吟味した上で、「飛距離を犠牲にしてでも、100%フェアウェイをキープしたい」などの理由でそういう決断をしているわけです。
なので、プロがたまにドライバー抜きでプレーするというのは、初心者がドライバーを使うべきかどうかという話とはあまり関係ないことだと思います。
ただ、こうしたプロの事例は、「ドライバーをクラブセットに入れないことがおかしいとか、ドライバーを使わない人は下手だとか、そんなことは全くない」ということを証明してくれていると思います。
まとめ
- ドライバーでのティーショットが上手くいかないと悩んでいる初心者の方は、番手を変えるのではなく、力をセーブしてそっとドライバーを打ってみよう。
ちなみに、ボールを上手に選ぶことで、コストをあまりかけないようにしつつ、いくらか飛距離を稼ぐことができます。
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