今回は、ゴルフ初心者の方が、何の努力もせずに手っ取り早くスコアをアップできる可能性の高い方法を一つご紹介したいと思います。
最初に結論
そっと打つだけでスコアは良くなる
ゴルフ初心者のうち多くの方が、何の努力もせず手っ取り早くスコアをアップする方法はあります。それは「そっと打つこと」です。
「そういうアドバイス、いろんなところでよく聞くような気もする。だけど立ち止まって真剣に考えたことはない。」という方が多いのではないでしょうか。
今回は、このことについて一度じっくり考えてみましょう。たったそれだけでスコアが良くなる初心者の方は多い、と忍三郎は確信しています。
なぜ「そっと打つ」べきなのか
「出来ること」と「出来ないこと」を区別する
初心者に限らず、ゴルフのプレイヤーは、自分に「出来ること」と「出来ないこと」を把握していないと、まともなプレーはできません。そして、それらの境界線は、次のやり方で簡単に見つけることができます。特に、スコアアップに悩んでいる初心者の方、遊びのつもりで、一度ぜひ練習場でやってみてください。
「出来ること」と「出来ないこと」の
境界を見つける実験
- まず、スイングの振り幅を10cmにして、コツンとボールに当ててみます。ほぼ100%成功しますね。
- 次に、振り幅を30cmにして、同じくコツンとやります。…当たりますね。
- では、このまま少しずつ振り幅を大きく・強くしていくとどうでしょうか。綺麗に打てないショットが混ざり始めるはずです。
- どこかの段階で、「数回に1回」くらいミスショットになる時が来るはずです。そこで実験終了です。
何か当たり前のことをやっているように感じるかもしれませんが、これでやっていることをイメージで示すと、こんな感じです。
これはつまり、「出来る範囲」内のことから始めて、少しずつ難しいことを試していき、どこからが自分にとって「出来ない範囲」のプレーなのかを確認する作業です。
この実験を行うことで、自分の実力に見合った「今できるプレーの範囲」がハッキリします。
初心者は「出来ないこと」を必死にやろうとしがち
初心者のほどんどは、テレビで観たことことのあるプロゴルフのイメージに影響を受けてなのか、全身全霊を込めたマン振りからゴルフを始めようとしがちですね。白状しますが、忍三郎もそうでした。
そういう方は、最初から、逆立ちしても出来ないようなことに延々と拘って、もがいるようなものです。先ほどのイメージ図と対比するならこんな感じでしょうか。
自分にとっての「出来る範囲」が遥か後方にあることに気付かず、「出来ない範囲」の奥深くで、やれ肘の角度だとか目線がどうだとか言いながら彷徨っているというわけです。
違うスポーツに置き換えてみればもっと分かりやすいです。
アイススケートを始めたばかりの友人が、「トリプルアクセルの踏切りの時の体重移動ってどうすればいいんだろう…難しいな…」と悩んでいたら、あなたは何と声をかけますか?
きっと「え~っと、まず、君は…滑れるの?」と尋ねることでしょう。
何のスポーツだって、そういうものです。簡単なことから始めて、ひとつずつ、自分に出来ることの限界を探す、というのが基本のはずです。まったく出来もしないことをいきなりやろうとして、いつまでも懲りずに無謀な失敗を繰り返し続ける人なんて、他のスポーツでは見ませんよね。
テレビで見るプロのスイングは、プロだから出来るのです。
私たちがバットを握っても、大リーガーのようなバッティングは無理です。私たちがプールに飛び込んでも、水泳のオリンピック選手のような泳ぎは無理です。ゴルフだって当然そうなのです。
アマチュアは、アマチュアとして実行可能なプレースタイルときちんと向き合わなければなりません。
出来ることの範囲内でプレーする
先ほどの「出来ること」と「出来ないこと」を区別する実験の中で、「出来ないこと」だと分かるギリギリ一歩手前のスイングこそが、「今あなたの出来る限界のスイング」、違う言葉で言えば、「ラウンドで使い物になる最も大きなスイング」です。
おそらく、実際に「使い物になるスイング」を確かめてみると、自分がそれまで思っていたよりもはるかに「そっと打つ」必要があるという結果になる方が多いと思います。
すごく不自然な感じがするかもしれませんが、そんな「そっと打つ」ショットこそが、あなたにとっての現時点でのベストショットである可能性が高いです。
ちなみに、何回かに1回だけまぐれ当たりでかっ飛ばせるだけのフルスイングは、ラウンドで何の役にも立たないので、手持ちの技術としてカウントしてはいけません。
この幻想を捨てることこそが、初心者の方が手っ取り早くスコアを改善する方法です。
「出来ないプレーをわざわざやらない」というだけで、「出来ないプレーに走って失敗したせいで損をする打数」の分を必ず節約できます。
忍三郎の経験上、「ラウンドで使い物になる最も大きなスイング」というのは、だいたいハーフショットよりもちょっと強いくらいの力加減です。なので、にんゴルでは、グリーン周りにたどりつくまでは「あらゆるショットを6割の力で打つ」という提案をしています。
今回のテーマは、「ショットの強さ」です。 「ショットの強さ」は、「スイングの方法」と同じくらい大切で、スコアに直結する要素です。 最初に結論 常に6割の力加減 グリーン周りのアプローチやパター以外のショットは全て[…]
何をやってもスイングが上手くいかない、何度練習してもスコアが良くならないという方は、ぜひ一度、この「出来ること」と「出来ないこと」の区別について、じっくりと考えてみることをお勧めします。
「そっと打つ」だけで、きっとスコアが良くなりますよ。
まとめ
- 自分の「出来ること」と「出来ないこと」をはっきり認識しよう。
- 初心者が、何の努力もせずに手っ取り早くスコアをアップするためのたった一つのコツは、「そっと打つ」こと。