今回のテーマは、「男性が女性用のドライバーを使うのはアリかナシか」です。
ドライバーの飛距離に自信がない方、特に、「ドライバーは、どのメーカーのどのモデルを振っても結局200ヤードくらいしか飛ばないんだよね…」と悩む方にはピッタリのお話ができると思います。
最初に結論
男性がレディース用のドライバーを使うのはアリ
ドライバーの飛距離に自信のない男性にとって、レディース用のドライバーを使用するというのはアリです。
むしろ、かなり理にかなった選択肢と言えます。
ただし、そのような使用に耐えらえるレディース用のドライバーの選択肢は非常に少ないです。
以下では、レディース用ドライバーがアリな理由とともに、男性でも使用可能なモデルの具体例をご紹介していきます。
男性が女性用のドライバーを使用するのはアリな理由
振りやすい・当てやすい
女性用のドライバーは、男性用のものに比べて重量が軽く、しかも短尺なので、男性用よりも明らかに振りやすい、当てやすいと感じられるはずです。
あまり力のない男性は、長尺で重たいドライバーを使用する時、クラブに身体が振り回されてフラついてしまい、ボールを綺麗に捉えられないというミスのパターンがあると思います。
そういう方は、女性用ドライバーを使用してみると、自分の身体がブレずに力強くクラブを振る感覚が得られると思います。
身体がフラつかず、自分のイメージどおりにクラブを動かせるので、結果、テンプラやチョロといった根本的なミスを減らすことができます。
そうした「ミスを回避できる回数」は、そのままラウンドで「スコアを改善できる点数」になりますね。飛距離以前の話として、この効果がまず大きいです。
おそらく飛距離も伸びる
男性用ドライバーで飛距離が200ヤードそこそこという方の多くは、女性用ドライバーを活用することで、少なくとも次のうちどちらかの恩恵を得られる可能性が高いです。
- 今までよりも飛距離が伸びる。
- 今までと同じ飛距離を今までより楽に打てるようになる。
何が言いたいかというと、「レディース用のドライバーでは飛距離が落ちると考えている方が多いかもしれませんが、そんなことはありませんよ」ということです。
軽いクラブと重いクラブのどちらを握るにせよ、同じ身体能力の人が打つ限り、ボールに伝わるエネルギーの大きさは同じだからです。
同じ強さでスイングすれば、軽いクラブは、重いクラブと比べると、軽さの分だけヘッドスピードが上がります。
短いクラブは、長いクラブと比べると、短い分だけ身体の軸の回転速度が上がります。
握るクラブによって、自分の身体が生み出すエネルギーが増えたり減ったりするわけはないのですから、当然です。
つまり、「女性用のクラブを振っているから」というだけの理由で飛距離が落ちる道理は無いのです。
ただし、女性用のクラブを使う場合、ある程度以上のスイングスピードになると、飛距離が頭打ちになる可能性はあります。
クラブの設計範囲を超えるスピードでスイングすると、スイング中にシャフトがグニャリとしなったまま、インパクトの時も戻らず、シャフトの反発力を活かしたショットが打てなくなります。
そのクラブの飛距離はそこで頭打ちとなり、その人にとって「このクラブは柔らかすぎる」という話になるわけです。(非常に力のある男性が、フレックス「X」などのシャフトを選択する理由はまさにこれです。)
では、レディース用ドライバーで性能が限界を迎える飛距離はどのくらいでしょうか。
忍三郎が仲間とともに実際にレディース用のドライバー(後述のXXIO)を打って試したところ、キャリーで210~220ヤードくらいまでは性能の範囲内と確認できたと同時に、シャフトのしなりを相当駆使している実感もありました。
「さらにヘッドスピードを上げるとシャフトがへたってしまうかも」、「もっと力がある人が打っても、果たして230ヤードまで行けるか…?」という感触でした。
この経験から、男性用のドライバーで200ヤード前後の飛距離の方は、レディース用のドライバーを握ることで、10~20ヤードの飛距離アップを期待できる、ということは言えるのではないかなと思います。
もし、そこまで行かないとしても、最初に挙げた振りやすさ・当てやすさのおかげで、少なくともこれまでと同じくらいの飛距離をこれまでよりも楽に、ミスの確率を抑えて打つことができるはずです。
以上が、忍三郎が「男性が女性用のドライバーを使用するのはアリ」だと信じている理由です。
ただし、ひとつ気を付けたいのが、レディース用ドライバーなら何を使ってもいいという話ではないという点です。
男性の使用に向いているレディース用ドライバー
男性による使用に耐えられるレディース用ドライバーの条件、それはシャフトのフレックスが「R」であることです。
そして、残念なことに、この条件を満たすドライバーは世の中にごく僅かしかありません。
レディース用クラブのシャフトは、ほとんどがフレックス「L」か「A」といって、女性用の柔らかい設計になっているからです。
レディースで「R」はとても珍しいのです。
ここでは、忍三郎調べにより、フレックス「R」の存在が確認できているクラブをご紹介します。
選択肢1:ダンロップ「XXIO」ドライバー
最初に挙げたい選択肢が、ダンロップの超有名なクラブシリーズ「XXIO(ゼクシオ)」のレディース用ドライバーです。
XXIOには、2022年8月時点での最新モデルとして「12」が存在しています。スペックは次のとおりです。
「XXIO 12」のスペック
- ロフト角:11.5度
- ヘッド体積:460 cc
- クラブ長さ:44.5インチ
- 重量:263 g
※いずれもフレックス「R」の数値。
XXIOは、忍三郎がゴルフ仲間とともに実際に試打を行ったことがあります。試打したのは「11」で、男性用ドライバーで200ヤード前後の飛距離の男性が210~220ヤードを打てる、という実例を確認できました。
スイングの感触は、「軽く触れてしっかり飛ぶ」とでも言うべきか、とにかく「男性用よりも楽」に感じられました。
「11」と「12」のスペックを比べると、「11」がヘッド体積440 cc・重量259 gとやや小さくて軽いので、「12」の方がいくらか飛距離に優れたスペックと見てよさそうです。
クラブのビジュアル的にはやや可愛げがありますが、男性が使えないというほどではないかなと思います。
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選択肢2:ピン「G Le2」ドライバー
フレックス「R」が存在するレディースドライバーの二つ目の選択肢が、ピンの「G Le 2」というシリーズのドライバーです。
「G Le 2」のスペック
- ロフト角:11.5度
- ヘッド体積:460 cc
- クラブ長さ:45インチ
- 重量:265 g
※いずれもフレックス「R」の数値。
先ほどのXXIOとほとんど同じスペックで、強いて違いを挙げるとすれば、G Le 2の方がほんの少しだけ長くて重いというところです。
このクラブの特徴でXXIOと大きく異なるのは、ロフトを10度から13度まで調整できる点です。これはかなり魅力的です。
男性が使用する場合、よりロフトを立てることで飛距離をアップできる可能性がありますからね。
こちらについてひとつ注意点を挙げておくと、クラブのビジュアルが非常に「かわいい」ということです。
カラーもマゼンダの1色のみの展開で、ソールのデザインも、専用ヘッドカバーも、かわいいです。このかわいさに耐えられないという男性が存在する可能性は否定できません。
デザインの面が気にならない方のために、この「G Le 2」は、スペックの面ではXXIOと同等か、それ以上のパフォーマンスを期待できるクラブだという点は強調しておきたいと思います。
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その他?
以上では、シリーズの最新モデルでフレックス「R」の取り扱いがあるものとして、代表的な2つの製品を取り上げました。
これ以外にも、ヨネックスやマジェスティゴルフ(旧マルマン)のレディース用ドライバーの過去のモデルで、フレックス「R」のものがあるようです。
旧モデルを入手できるのは主に中古クラブ市場なので、どのクラブが入手可能かはその時々で異なります。興味のある方は、中古クラブショップのサイトをちょくちょく確認してみるとよいでしょう。
今回は、レディース用ドライバーを活用する可能性について見てきました。
興味を持たれた方は一度ショップで実際に試打してみると、「振りやすい・当てやすい」という感触や飛距離について、実感を持っていただけると思います。
まとめ
- ドライバーの飛距離に自信のない男性ゴルファーは、レディースドライバー(注意:フレックスは「R」)を使ってみると飛距離アップの可能性あり。飛距離アップとまで行かずとも、ショットが簡単になる可能性大。
- ドライバー飛距離200ヤード前後の男性が女性用クラブを使うことで飛距離が下がることは考えにくい。
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