ゴルフスコア100切り・90切りを目指すくらいのレベルの方を対象に、「考え方だけでスコアアップ」のシリーズをお送りしています。
ティーショットからパットまでの1打1打について、技術面や体力面とは関係なく、単に「考え方」を変えるだけでスコアアップを実現できるポイントに注目していきます。
今回は、セカンドショット編です。
パー4のホールを想定して、「セカンドショットに臨む時、頭の中でどんなことを考えると、スコア改善や安定につながるか」というお話をしていきます。
最初に結論
2オン狙いか否かを軸に
100切りや90切りを目指すゴルファーで、普段のラウンドの時にセカンドショットを「な~んとなくグリーン方向」目掛けて打ってしまい、なかなかスコアがまとまらないという方。
そんな方は、次ような考え方をすることでスコアアップが期待できます。
スコアアップにつながる
セカンドショットの「考え方」
- 「2オンを狙うかどうか」を決める。
よほど条件が良くない限りは2オンは狙わない。 - 2オンを狙う場合、基本は「グリーンセンター狙い」。
- 2オンを狙わない場合、次の条件をより多く満たすポイントを探す。
・グリーンに近い
・平坦
・フェアウェイ
・多少打球がズレても安心
以下では、上に挙げたそれぞれのポイントを詳しくご紹介し、それらがなぜスコア改善につながるのかをご説明していきます。
まずは2オンを狙うかどうか決める
相当良い条件の時だけ狙う
セカンドショットに臨む時、まずは2オンを狙うのかどうかをハッキリさせます。
以下のような条件が揃っていれば、2オンを狙うのもありです。
- ボールがフェアウェイ上にある
これは最低条件です。ラフやバンカーからの2オン狙いは、成功率が低いどころか、ミスがミスを呼んで大叩きに陥る危険があります。 - ライ状態がいい
ボールの位置や自分の立つ位置がキツめの斜面になっていたりディボットにかかったりしている場合も、上と同じ理由で2オン狙いは回避すべきです。 - グリーンの周りに危険が無い
グリーン周辺にアゴの高いバンカーがある、左右に少しそれるとOBがある、そんな場合は刻む1打が正解です。 - グリーンまでの距離が短い
90切りを目指すくらいのレベルの場合、2オンを狙うに値するのは、せいぜいショートアイアンの距離までだと思います。同じ「方向のズレ」でも、飛距離が長いほど、左右の「距離のズレ」は大きくなり、その分だけ2オンが難しくなります。
心構えとしては、「これらの条件がすべて揃っていない限り、基本的には2オン狙いは回避」と思っておくくらいがちょうど良いでしょう。
そうすることで、大叩きの確率を低く抑えられ、スコアが安定してきます。
この考え方は、90切りのレベルはもちろん、もっと上のレベルでも通用します。
忍三郎の知り合いやゴルフ仲間の中には、シングルプレーヤーでありながら、この戦略を徹底している方が何人もいます。
2オンを狙う場合
基本はグリーンセンター
さて、「良い条件が揃ったのでここは2オンを狙いたい」という場面になったとして、その時狙うべき方向は、グリーンセンターです。
ピンがどこにあろうと、基本はグリーンセンターです。
ピン方向を「狙ってはいけない」
ピンの方を「狙わない方がいい」のではなく、「狙ってはいけない」という言い方が正しいと思います。
グリーンの端にカップが切られている時などは特に、ピン方向を狙ってしまうと、打球がずれた時のリスクが大きいのです。
もしも、無理にピンを狙った結果、ショットをするのも難しいような場所にボールが行ってしまうと、「レイアップする方が全然マシだった…」ということになりかねませんからね。
こちらの記事でもご紹介しているように、もともと、90切りくらいのレベルまでは、3オンでも十分OKとするべきなので、そこを2オンできるというだけで大成功なのです。
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ただし、グリーンまでの距離が100ヤードを切るくらい近い場合は、もう少し欲を出すのもアリです。
ウェッジのショットに自信のある方は、距離の短さに応じて「グリーンセンターよりもピン寄り」の位置を狙うのも良いでしょう。
技量を踏まえて、自分の中でのルールをあらかじめ決めておきましょう。
グリーンオーバーは絶対ダメ
2オンを狙う時は、ショートしてもいいので、グリーン手前のエッジを飛距離の目安にします。
その理由は、グリーンの傾斜です。
多くのゴルフ場では、グリーンの手前よりも奥が高くなっています。
そのため、グリーン奥にボールを外してしまった場合、次打のアプローチには下りのショットが残ることとなり、転がりを読むのがとても難しくなってしまいます。
つまり、グリーンをオーバーしたところからのアプローチショットでは、ピンに寄せられる確率が下がってしまうのです。
カップがグリーン手前側に切られている場合、ランが大きくなり過ぎてグリーンにボールを残せない可能性すらあります。
「2オン狙いの時は、オーバーするくらいならショートする方が何倍もマシ」ということを覚えておきましょう。
2オンを狙わない場合
目的は「アプローチのお膳立て」
2オンを狙わない場合、セカンドショットの目的は当然、「次打のアプローチショットの準備」ということになります。
次の条件をなるべく多く満たすポイントを探し、そこ目掛けて打ちましょう。
- グリーンに近い
グリーンに近ければ近いほどいいですが、マン振りしないと届かない距離を狙う必要はありません。マン振りは百害あって一利なしです。こちらもチェック!今回のテーマは、「ショットの強さ」です。 「ショットの強さ」は、「スイングの方法」と同じくらい大切で、スコアに直結する要素です。 最初に結論 常に6割の力加減 グリーン周りのアプローチやパター以外のショットは全て[…]
- 平坦
傾斜のあまり無い場所の方が、アプローチショットが簡単になります。自分の特に苦手な傾斜のパターンをあらかじめ把握しておき、うまく回避できる場所を探しましょう。(ちなみに忍三郎は、左足下がりのアプローチを特に難しいと感じます。) - フェアウェイ
ラフよりもフェアウェイが良いことは当然ですね。ただし、日本のゴルフ場では、プロツアーのような厳しいラフが設けられていることは珍しいので、グリーンのすぐ傍まで進めるのであれば、それほど神経質になる必要はないでしょう。 - 多少打球がズレても安心
「その場所までたどり着きやすい」というのも重要なポイントです。いかにアプローチが打ちやすい場所でも、そこまでたどり着けずにOBやバンカーに突っ込んでしまっては元も子もありませんからね。近くにバンカーや池やOBが無い場所を選びましょう。
自分の得意不得意に応じて、上のポイントのうち何を特に優先するかは変わってくると思いますので、「2オンを狙うかどうか」の話と同じように、自分の中でルールを決めておくことをおすすめします。
まとめ
スコア改善につながる「セカンドショットの考え方」のコツ
- 「2オンを狙うかどうか」をハッキリ決める。
よほど条件が良くない限りは2オンは狙わない。 - 2オンを狙う場合、ピンの位置と関係なく「グリーンセンター」を狙う。100ヤード以内での場合は多少ピン寄りを狙うのもアリ。
- 2オンを狙わない場合、次の条件をなるべく多く満たすポイントを探して、そのポイント目掛けて打つ。
・グリーンに近い
・平坦
・フェアウェイ
・多少打球がズレても安心
いかがだったでしょうか。
このように、セカンドショットの時にしっかり自分のやるべきプレーを考え抜くかどうかで、「大叩きをしてしまうホール」の数に明確な違いが出てくると思います。
ぜひ一度、コースでこの「考え方」を試してみてくださいね。