スイングはノーコックで
行うべき理由【ゴルフを簡単に】

コックとは?

ゴルフスイングについて考える時、その大事な要素の一つとして、必ずと言ってもいいくらい登場するのが「手首のコック」です。

手首の関節はいろんな向きに動かせるので、単に「コックを入れて…」などと言われてもピンと来ませんね。

今回は、「ゴルフスコアで90切りを目指してく上で、手首のコックについてはどう考えるべきか」について、にんゴルの考える最適解をご紹介していきます。




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最初に結論

90切りくらいまではノーコックでOK

結論から言うと、少なくともスコア90切りくらいまではノーコックで十分です。

むしろ、ノーコックでスイングすることがスコアアップの早道であるとすら言えるかもしれません。

以下では、まずコックとは何かについておさらいした上で、コックを入れることのメリットとデメリットを見比べ、なぜ上のような結論になるのかをご紹介していきます。

コックについて知る

まずはコックをよく知ろう

まず、「コックとは何か」を確認します。

「コック=手首の動き」だと思ってこの記事に辿り着いた方も少なくないと思いますので、少し言い方を変え、「ゴルフにはどんな手首の動かし方があるのか」と「なぜ手首を動かすのか」を確認することにしましょう。

ゴルフにはどんな手首の動かし方があるのか

手首はぐねぐねと自由自在に動かせる気がしますが、実は、関節の構造によって、動かせる向きは決まっています。

手首の動きの種類

一つ目が「コック」です。これは、医学的には「撓屈・尺屈」と呼ばれます。スナップを効かせてチョップをする時の手首の動きだと思ってください。「コック」というのは、いくつかある手首の動かし方のひとつに過ぎないのです。

二つ目の動きが「ヒンジ」です。医学の世界では「掌屈・背屈」と呼ばれています。手招きをする時に手のひらをパタパタさせる動きだと思ってください。ヒンジとは「ちょうつがい」という意味です。

手首を「旋回」する動きもあるじゃないか、と思う方がおられるかもしれません。実はこれは手首の動きではなく、腕自体を旋回させる動きなのです。腕の捻り方には二種類あって、腕の付け根から腕全体を捻る動きが「外旋・内旋」、肘から先を捻る動きが「回外・回内」と呼ばれています。

ちょっと寄り道

にんゴルがおすすめしている「簡単なショットの打ち方」では、「コック」や「ヒンジ」は使わず、「左腕の捻り(外旋・内旋)」の動きだけを取り入れています。

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スイング

通常、「コック」や「コッキング」という言葉は、上で挙げた「コック」の動きを指しますが、「コック+ヒンジ」を指して使われる場合もあるので、一応頭に留めておきましょう。

ここから先では、「コック」と「ヒンジ」に的を絞ってお話ししていきます。

コック・ヒンジのメリット・デメリット

では、スイング時にコック・ヒンジを加えるメリットやデメリットにはどんなものがあるかを見ていきましょう。まずはメリットから。

コック・ヒンジのメリット

  • 飛距離が伸びる

兎にも角にも、コック・ヒンジによって得られるメリットとして最もよく言われているのは、「飛距離アップ」です。

手首の「しなり」を生み出すことで、単に腕を振る以上にクラブヘッドを鋭く走らせることができ、飛距離が伸びるとされています。

他に、「スライスが改善する」といったメリットを耳にすることがありますが、これは人によると思いますので省きます。

続いて、デメリットを確認しましょう。

コック・ヒンジのデメリット

  • ボールを綺麗に捉えられる確率が下がる(=ミスショットになる確率が上がる)

このデメリットは、スイングの動きが複雑化することによるものです。

手首を動かさないよりは動かした方が、当然スイングが複雑になります。コックとヒンジを両方とも加えるとなると、三次元的に手首を動かすことになりますので、より複雑です。

当たり前のことですが、ボールの前で構えた時、クラブフェースはボールの横にピタッと合っていますよね。

コック・ヒンジを加えることは、このピタッと合っていたボールとクラブの位置関係を一度崩すことに他なりません

そのため、スイングの中でクラブヘッドが再びぴったりの位置を通過するように調整する動きが必要になります。ゴルフ教材などで、よく「コックの解放」などの言葉で表現されている動きです。

コック・ヒンジを加えない場合と比べると、この動きの分だけ、ボールを綺麗に捉えられる可能性は下がると言えます。

仮に、コックの解放によってクラブヘッドを元の位置に戻せたとしても、そのタイミングがずれてしまえば、やはり打球は乱れることになります。

以上のメリット・デメリットをすごく大雑把に括れば、飛距離アップと引き換えに、スイングの難しさを招き入れるのが「コック・ヒンジ」だ、ということになるわけです。

コックについて考える

ここまでに「コック・ヒンジとは何か」、「どんなメリット・デメリットがあるのか」を見てきました。

さて、それでは、90切りを目指すゴルファーがコック・ヒンジについてどう考えるべきか、以下がにんゴルからのご提案です。

初級者にはノーコックがおすすめ

初心者・初級者の方は、ノーコック・ノーヒンジでスイングすることをおすすめします。

忍三郎は、特に「ノーコック」の方の効果が大きいと感じています。

ノーコックのスイングとは、下の図に黄色の円弧で示した角度を変化させないという意識を持ってスイングするという意味です。

ノーコック

これをおすすめする理由はシンプルで、ショットの再現性を高めやすいからです。

コック・ヒンジをばっちり決めたとして、伸びる飛距離はせいぜい数ヤード~10ヤード程度のものでしょう。

一方で、そのためにスイングの動きを複雑化させることで、ショットのミート率・方向の正確性が犠牲になるというのは上で見た通りです。

これからスイングを作り上げていこうという段階の初級ゴルファーが、あれもこれもとスイングを複雑にしていくことは、自分自身にミスショットをさせようとしているに等しいです。

ゴルフの初級レベルでは、10ヤード程度の飛距離アップよりも、ミスの少なさや方向の精度の方が、はるかに大きくスコアに影響します。

そのため、初級者のショットやスイングでは、「簡単に済むことはなるべく簡単に済ませる、やらなくても問題ない動きはなるべくやらない」という意識を持つことがスコアアップの早道になります。

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たった1つのコツ

皆さんも、実際に練習場で試してみると、コックを入れないことでショットがシンプルになり、ボールを綺麗に気持ちよく捉えられる確率が高くなるのを確認できると思います。

ノーコックでは飛ばない…というワケでもない

実際にノーコックでボールを打ってみた方の多くは、もう一つのことに気が付くと思います。

それは「ノーコックにしたからと言って、それほど飛距離が落ちるわけでもない」という点です。

これには、主に二つの理由があると思っています。

一つ目の理由はクラブヘッドの重量です。

クラブには重量(慣性と言い換えても良いです)があるので、ノーコックのつもりでスイングしたとしても、バックスイングからダウンスイングに転じる際に、ボールを打とうとする身体の動きに対して、クラブヘッドは少し遅れて追従します。

つまり、この分だけ手首の「しなり」が利いた状態でボールを打っていることになります。

しかも、ボールを打つ動きに対しての「しなり」なので、そのベクトルは打球方向のものとなり、エネルギーの無駄も少ないです。

二つ目の理由がミート率です。

ボールを綺麗に捉えられる可能性が上がるということは、ミート率が上がることを意味します。

これによっても飛距離が少し伸びます。簡単に言えば、芯を食った当たりとなる可能性が高くなる、ということですね。

このように「ノーコック打法は得るものがある一方で、失うものが実はそれほど無い」というのが、にんゴルがノーコック打法をおすすめしたい理由です。

ノーコックで成功したゴルファーは存在する?

忍三郎がノーコックを推すのは分かったけど、それで上手くいったゴルファーは本当に存在するのか、という点が気になる方が居られるかもしれませんね。

ちゃんと居るんです。すごいゴルファーが。

ノーコック打法で世界レベルのプレーを披露していた代表的なゴルファーが、宮里藍プロです。

彼女は、米ツアー9勝をマークし、日本人としては男女通じて初の世界ランキング1位の座を獲得した、日本ゴルフ史上に燦然と輝く女子プロゴルファーですが、そのスイングはコックをほとんど使わないことで知られていました。

引退時(?)のインタビューで、「体格・飛距離で勝る海外勢と渡り合うのは大変だったのでは?」と問われ、「小さい頃からそうだったから気にしなかった。私の武器はプレーの正確性だと信じて堂々と戦ってきた。」という趣旨の返しをされていたことがとても印象的だったのを覚えています。

ノーコックでショットの正確性を追求し、世界を制するレベルまで到達した選手も居る、というわけです。

まとめ

  • 90切りくらいのレベルまでは、ショットの正確性を重視したノーコック打法がおすすめ。

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興味を持たれた方は、ぜひ一度ご覧いただければと思います。

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