ゴルフのスイングについて考える時、「アドレス」はその基礎としてよく話題に上ります。
足を開く幅、前傾の程度、前後左右の重心のイメージなど、その詳細についてありとあらゆるアドバイスが存在します。
今回は、私たちアマチュアの中で、スコア90切りくらいを目標にしているゴルファーの「アドレス」について考えてみます。
最初に結論
複雑に考える必要はない
ゴルフスコア90切りを目指すくらいのレベルまでであれば、アドレスについて難しく考える必要はありません。
- 足を肩幅くらいに開く
- 少し前傾する
- ふらつかないようにドッシリと立つ
- 肩から手をだらんと垂らした位置でクラブを握る
このくらいで十分です。忍三郎は、むしろこのくらいにしておくべきだとすら思います。
アドレスを難しく考える必要がないのは何故なのか、以下で詳しく見ていきましょう。
アドレスを難しく考えすぎるべきでない理由
細かくやりだすとキリがない
アドレスを難しく考える必要がない一番の理由、それは、キリがないからです。
何か一つ、細かいことを決め始めると、全て細かく設定する必要が出てきます。
足を開く幅について、何かの教材を参考に、自分なりの厳密な決まりを作ったとしましょう。
そうすると次は、つま先を開く角度について厳密に決めたくなります。
それだけでは終わりません。
きっとその次は前傾の角度、前後の重心、左右の重心、左右の肩の高さ、あごの引き具合、グリップの左右位置と身体からの離し具合…といった感じで次々と気になってくることでしょう。
実際に忍三郎も、スコアがまだ100も切れていなかった頃には、こういうことを一つ一つ細かく考えた事がありますが、本当にキリがありませんでした。
調子の崩れやすいゴルファーになる
たくさんの細かい決め事でアドレスを構築することのデメリットは、アドレスがどんどん複雑で難しくなることだけではありません。
これをやり出すと、「これらを全て完璧に守らないと、キチンとしたショットを打つことはできない」という強迫観念に駆られるようになるのです。
そして、アドレスの決め事が複雑であるが故に、何かが少しズレただけでガタガタに調子が崩れてしまいます。
調子を崩したことをきっかけに、それらの決め事を再び変更し始めたら、私たちは出口無きスイング理論の迷宮へと足を踏み入れることとなるでしょう。
これは「ゴルフを楽しむ」という一番大切なことから自分自身を遠ざけるようなものだと思います。
じゃあどうすればいいの?
根本的な目的に立ち返ってみよう
当たり前のことですが、私たちがアドレスについて考えるのは、ゴルフスコアを改善したいからですね。
ゴルフのスコアを改善したい、そのために正確なショットが打ちたい。これは分かります。
では、正確なショットを打つためには、緻密なアドレスを作り上げなければならないのか?
そうとは限りません。
忍三郎は、ここが日本人の真面目さから来る勘違いだと思うのです。
正確なショットが打ちたければ、正確なショットが打ちやすいスイング、つまり「失敗しにくいスイング」が出来さえすればいいはずなのです。
にんゴルでは、「失敗しにくいスイング」のやり方もこちらでご紹介しています。
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ひたすら「楽な方」に考えよう
初心者や初級者のうちから「アドレスをきちんとしなければ…!」とまじめに考えすぎる必要はありません。
アドレスを適当で済ませておいてもスコアがちゃんと付いてくるなら、そんなに楽なことはないではないですか。
私たちは、数ヤードの誤差が勝敗を分けるプロの世界でプレーするわけではありません。
そんな私たちのレベルであれば、アドレスが多少適当でも十分に良いゴルフができます。
忍三郎の場合、アドレスの時に気をつけていることといえば次の4点くらいですが、少なくとも90切りくらいのレベルまではこれで十分です。
- 足を肩幅くらいに開く
- 少し前傾する
- ふらつかないようにドッシリと立つ
- 肩から手をだらんと垂らした位置でクラブを握る
皆さんも、まずは「だいたいこんな感じ」という自分の構えを作り、ある程度ゴルフが形になった後で、気づいたことを少しずつ整えていけばよいと思います。
アドレスよりもスコアに直結する事がある
アドレスについて細かく考えるくらいなら、例えば先ほど挙げた「スイング」だったり、もしくは「狙いの決め方」や「パター」や「コースマネジメント」をしっかり磨く方が、初心者・初級者の練習としてはよほど有意義だと思います。
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これらがなぜ大事かというと、これらのことを行えば、行う前よりも絶対にスコアが良くなるからです。
にんゴルでは、スコア改善に直結することにこそ時間や労力を割き、その他のことについてはなるべく楽に済ませることで、皆さんが効率的に90切りを果たせるようなお手伝いができればと考えています。
まとめ
- スコア90切りを目指すくらいまでのレベルは、アドレスにあまり神経質にならなくても大丈夫。
- まずは「だいたいこんな感じ」という自分の構えを作り、ゴルフを上達する中でちょっとずつ気づいたことを直していけばOK。